看護師は清らかなイメージとは裏腹に、常に辞めたいと考えている人が多い職場でもあります。しかもやっと仕事に慣れ、患者からも医療関係者からも最も頼られる中堅の看護師の離職率が高いのです。それは一体どうしてでしょうか。
 中堅と呼ばれる看護師は大体10年前後の職歴がある人を言います。この頃になると通常の勤務だけでなく、感染症対策や緊急対応訓練などの研修も目白押しになります。
 しかし、忙しくなるのとは対照的に給与面では不満がつのり、ボーナスや時間外手当が減額されたり、退職金は減額かいつのまにかなくなっているケースまであるというのです。特に看護業界で懸念されてるのが中堅となり、病棟の看護長や主任クラスとなった働き盛りの人材が辞めたいと考えている現状です。こうした主任クラスになると新人教育プログラムや業務評価などを行う立場になりますが、増えた仕事は時間外か自宅に持ち帰ってやるしかないのです。こうした現状が中堅看護師の離職率を高めていると言います。また、30代に差し掛かった頃は結婚、出産、育児が関わってくる事も多く、夜勤のある看護の仕事はもう辞めたいと考える人も多いのです。
 こうした背景から常に人材不足となっており、国としても対策を急いでいると共に、病院によっても独自の対策を取っています。辞めたいと思うの理由の多くが人手不足から起こる業務の不公平感であるので、柔軟な勤務時間の対策や、それを補うための人員体制を取るように努力したり、生活環境が変わっても短時間勤務が出来る医療体制を取っている病院が増えて来ています。